カメラと私
パート2  富士フイルム FP-14

証明写真用の撮影カメラは、デジタルカメラが当たり前の時代。
まさかのスマホまで、機材の内かもしれませんが、
ひと昔前は証明写真、履歴書用( スピード仕上げ )の
撮影用カメラは、富士フイルムのFP-14が当たり前でした。

富士フイルムFP-14は、証明写真を撮影する為だけに作られた機材で、
その姿、形は完璧な物でした。撮影にはインスタントフィルム、
フジフォトラマ FP-100C(カラー)FP-100B(白黒)10枚入を使用します。

手順は、まずフィルムをフォルダーにセットします。
最初の遮光紙をカメラから、抜き取りましたら撮影スタンバイです
とてもシンプル。お客様を待たせる事なく撮影状態に入れます。

カメラには四つのレンズが装着されてますので、
ワンショットで4枚撮影できます。
8枚必要な場合はツーショットです。
撮影途中でフィルムが終わっても、慌てる事はありません。

フィルム装填からスタンバイにかかる時間は約8秒です。
目の前のお客様の待ち時間は、鏡を一瞬覗けるほどの間です。

受験、就活シーズンは、何人ものお客様にお並び頂いて、
開店から閉店迄撮影しました。
FP-14は過酷な仕事を毎日こなしました。

写真屋のスタッフから、乱暴な扱いを受けても、
( 棚に投げられる。床に落とされる。)
故障する事なく、きっちり仕事をこなしました。
コニカ現場監督のような、それ以上の信頼です。

そして今、FP-14はとても価値のある機材として、
高値で取引きされております。と言いたいところですが、
証明写真しか仕事ができない為か、全く価値の無い、
ゴミのような扱いになっております。